公開シンポジウムのお知らせ
2017年9月21日 08時50分 [ロシア・東欧学会事務局]主 催:日本学術会議地域研究委員会アジアの地域協力の学術的ネットワーク構築分科会、地域統合分科会
共 催 :青山学院大学
日 時:平成29年9月21日(木)13:00~15:00
場 所:青山学院大学 17号館、本多国際会議場17610
開催趣旨:
東アジアの情勢が緊迫の度合いをましてきている。日本学術会議では、23期(2014-2017)において、人文社会科学の縮小をめぐる議論や、軍事安全保障と学問についての声明が出される中、第一部全体で日本の学術をめぐる大きな転換点としての議論が継続されてきた。
また地域研究委員会から大型プロジェクトとして「欧州とアジアにおける地域協働及び歴史的対立関係の修復に向けての総合的共同研究プロジェクト」が採択されて、アジア諸国とくに日中韓との学術連携とデータベース整備の基盤が整いつつあり、他方政治学委員会からはアジアを中心とする人材育成に向けての内閣府への報告、「グローバル化と地方再生のための人材育成―シンクタンク・ネットワーク形成と若者の未来―」が出されてきた。
これらを踏まえ、今期のアジアの地域協力の学術的ネットワーク構築分科会、地域統合分科会のまとめとして、上記の学術会議の日本と東アジア情勢をめぐる学術を含む緊迫した動きをどのように受け止めるかを含め、シンポジウムを開催し、次期24期に引き継ぐこととしたい。22期の東アジア共同体をめぐる社会学提言(落合恵美子)を受け引き継ぐ形で形成された分科会の3年間を総括し、ますます緊迫度を増し重要となってきている東アジアにおいて、日中韓三国協力の実態、欧州の安全保障をめぐる話し合いの場の組織化により、紛争を防ぎ安定化を目指してきた制度化の動きを参考にしつつまとめを行う。それにより24期には東アジアの流動的現状を踏まえながら、可能であれば提言ないし報告を提起する形で引き継いでいきたい。
<次 第>
13:00-13:05 開会挨拶、趣旨説明
羽場久美子(日本学術会議第一部会員、地域研究委員会幹事、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科教授)
報告(13:05-15:00)(各15分)
1. 13:05-13:25
日本史から見たアジアの地域共同に向けての課題
大日方純夫(早稲田大学教授、日本学術会議連携会員)
2. 13:25-40
前委員会、東アジア共同体・アジア地域協力に向けての経緯と課題
小谷汪之(首都大学東京名誉教授、日本学術会議連携会員)
3. 13:40-14:00
最近の北東アジア情勢と日中韓三国協力の関わり
岩谷滋雄(リンガハウス教育研究所理事長、元外務省日中韓三国協力前事務局長)
4. 14:00-14:15
アジア法の過去・現在・未来―植民地支配からPACLまで
金山直樹(慶應義塾大学法学部教授、日本学術会議連携会員)
5.14:15-14:30
アジア地域協力の現状と課題―アジアの安全保障の制度化
羽場久美子(青山学院大学教授、日本学術会議第1部会員)
フロアとの質疑 10分
閉会挨拶(14:45-14:50)
地域研究委員会委員長 (日本学術会議第一部会員、地域研究委員会委員長)