2025年度研究大会:共通論題報告テーマ、自由論題報告募集
2025年5月23日 12時09分 [ロシア・東欧学会事務局]⒈ 共通論題報告テーマ:「戦時下のロシア:社会・文化・政治・経済」
ロシア・ウクライナ間の戦争は丸3年を越えた。この間、盛んなメディア報道が展開されたが、他方その火元と見なされたロシアの現状に関する情報は、渡航に関わる手間の増大もあり、渡航そのものを忌避する者もあり、欧州・中央アジアやコーカサス等を介した間接的なものが多く、現地発信の知見は限定的であったと言って良い。そして本会で行われてきた議論もそういう形をとってきたといって過言では無い。そこで本会が「ロシア・東(中)欧・旧ソ連地域に関する研究の促進と研究者の交流を目的」とし、地域研究を旨とするという問題意識に立ち返り、改めてロシアを正面から論じることが必要であるという見地から、理事会及び企画委員会での討議の結果、本テーマを設定した。
これまでウクライナ戦争に関し公表された見解は特定の規範や何らかの「正義観」から発するものが多数を占めた。そして報道やそれに対する社会の反応は、戦争が如何に人々を感情的にするかを示してきた。しかしながら規範や特定の「正義観」から距離を置き、事実を基にした議論をスタート地点に据えて論じる事こそが学術研究にとって不可欠である。
今回の研究大会は実態の把握に焦点を当て、この3年間に亘って蓄積されてきた知識を共有することを旨とし、現地に長期滞在してきたあるいは開戦後も幾度となく現地を訪れてきた会員・招待講演者により、戦時下のロシアにおける政治・経済・社会・文化等の様相を論じる。パネリストは学識・経験・知見という観点から、当代これ以上無い方々である。ご期待戴きたい。
(企画委員長: 雲和広)
*2025年度の企画委員会は、以下の会員で構成されています: 雲和広(委員長)、安達祐子、立石洋子、浜由樹子。
2. 自由論題報告募集(6月30日締め切り)、若手会員には旅費等を支給
自由論題報告を希望される会員は、1. 氏名、2. 住所、3. 電話番号、4. 所属、5. 報告タイトル、6. 報告要旨(約400 字)、を6月30日(月曜)17:00(必着)までに企画委員会・雲のメールアドレス(k.kumo[@]r.hit-u.ac.jp*[@]を@に変えてください)へメールでお知らせ下さい。なお応募者多数の場合は企画委員会にて人数調整を行う場合があります。また大会の時期・形態に変更があり得ることにご留意ください。
自由論題報告を行う若手会員に旅費等の助成を行っています。5万円を上限として、交通費、宿泊費、懇親会費などが助成の対象となり、飛行機を利用したパック旅行も適用されます。院生はもとより、専任・常勤職を持たない40歳未満の若手会員も対象となります。また、2022年度以前に助成を受けた方も再応募は可能ですが、2023~ 2025年度の間の利用は一回のみとなります。応募する方は、報告の採択後に学会サイトの「研究大会」ページに記載の要領に従って、学会事務局会計担当宛てお申し込み下さい。多くの皆様のご利用をお待ちしております。